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Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない?実践活用も解説

Python3エンジニア認定基礎試験に受かっても、社内の昇進・昇格では評価されないのかな……

データ分析の仕事に転職したいけど、Python3エンジニア認定基礎試験を取っても意味がないのかな……

はやたす

Pythonを独学していると、形に残る目標が欲しくなって基礎試験を調べますよね。結論から言うと、Python3エンジニア認定基礎試験に意味があるかどうかは、取る目的によって変わります。

はやたす

僕は2023年9月に、5時間の勉強で1,000点満点中950点を取って基礎試験に合格しました。合格者の立場から見ても、文法の確認には向いている試験です。ただ、転職の実績づくりが目的なら、受験は急がなくていいと考えています。

そこで本記事のテーマは、Python3エンジニア認定基礎試験が意味ない人・意味がある人の目的別の整理です。あわせて、社内の昇進・昇格や転職を目指す人に向けて、基礎試験を取る以外のさらにいい方法も紹介します。

Pythonの資格全般を比べたい人は、Pythonの資格を目的別に整理した記事を先に読んでください。

この記事を読むとわかること
  • 目的別に見た、Python3エンジニア認定基礎試験が意味ない人と意味がある人の違い
  • 基礎試験に合格してもコードが書けなかった受講生がどこでつまずいたか
  • 試験で覚えた文法をコードで使いこなす実践ルート【5ステップ】
  • 合格後の実践を1人で進めると止まりやすい理由
目次

Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない?

Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない?転職の実績にはならないが文法の確認には使える

Python3エンジニア認定基礎試験は、Pythonの文法の基礎を確かめるための試験です。データ職への転職の決め手にはなりませんが、目的によっては受ける価値があります。目的別に整理すると、次の表のとおりです。

基礎試験を受ける目的基礎試験の意味理由
データサイエンティスト・データアナリストへの転職弱い面接官が試験のレベル感を知らず、面接で聞かれるのはデータを使って何をしたか
社内の昇進・昇格会社しだい資格手当や推奨資格に入っていれば役立つが、評価が上がるのは業務でPythonを使った人
独学したPythonの文法が身についたか確かめたいある出題範囲が決まっているので、抜けている文法を見つけられる
Python学習に期限と目標を作りたいある通年で受けられるので、自分で受験日を決めて逆算できる
すでに仕事でPythonを書いているほぼない実務で書いていれば、勉強しなくても合格できる範囲

出題は40問すべてが選択問題で、ITパスポートと同じITSSのレベル1に位置づけられています(Python 3 エンジニア認定基礎試験の公式ページ)。基礎試験の合格が示すのは「Pythonの文法を一通り学んだ」までで、「Pythonでデータを分析できる」ではありません。

「Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない」と検索される理由は、試験の中身ではなく、合格のあとに手が止まる人が多い点にあります。以下では、基礎試験が意味ない人から順番に見ていきます。

Python3エンジニア認定基礎試験が意味ない人

Python3エンジニア認定基礎試験が意味ない人

データサイエンティストやデータアナリストへの転職を目指していて、基礎試験の合格を最初の実績にしようとしている人にとって、Python3エンジニア認定基礎試験は意味ないで終わりがちです。理由は3つあります。

3つの理由
  • 理由1:4択の選択問題なので、コードが書けなくても合格できるから
  • 理由2:面接を担当するデータサイエンティストが、試験のレベル感を知らないから
  • 理由3:Pythonを仕事で使う職種では、書けて当たり前の範囲しか問われないから

ただし、Pythonの勉強が無駄になるわけではありません。基礎試験で覚えた文法を面接で語れる実績に変える方法は「Python3エンジニア認定基礎試験の文法をコードで使いこなす実践ルート【5ステップ】」で紹介しているので、あわせて読んでください。

4択の選択問題なのでコードが書けなくても合格できるから

1つ目の理由は、試験には自分でコードを書く問題が1問もないからです。選択肢の中から正しいコードや実行結果を選べれば合格できるので、白紙からプログラムを組み立てる力は問われません。

化学メーカーの研究職だった30代のTさんも、基礎試験に合格したのにコードは書けない状態でした。

本当に資格試験で過去問をひたすらやるみたいな、選択肢のやつをやっていくだけなんで、コードは書けるようにはなりませんでした。
(30代男性・Tさん)

はやたす

僕も受験しましたが、4択の選択問題なので、コードを自分で書けなくても解けてしまうんですよね。文法を覚える試験なので、いざ「コードを書いて」と言われると手が止まる人が多いです。

公式の発表では、基礎試験の合格率は76.0%です(2024年3月時点の発表。Pythonエンジニア育成推進協会)。受験者の多くが受かる試験なので、合格だけでは「Pythonが書ける人」の証明になりません。

面接を担当するデータサイエンティストは試験のレベル感を知らないから

2つ目の理由は、採用の面接をするデータサイエンティストの多くが、資格を取って今の職に就いたわけではないからです。数学や情報系の専攻から入った人、エンジニアやコンサルから移ってきた人が中心なので、Python系の試験は名前を聞いてもピンときません。

データサイエンティストの面接で基礎試験が伝わりにくい理由
  • 現場のデータサイエンティストは、資格を取って今の職に就いたわけではない
  • Python系の試験は、存在自体を知らない人もいる
  • 名前を知っていても、合格がどのくらいの力を示すのかが分からない

面接で聞かれるのは、資格名ではなく「今の職場で、データを使ってどんな課題を解決しましたか?」のような質問です。Python3エンジニア認定基礎試験・G検定・ITパスポートの3つを持っていても、データを使った経験を聞かれて答えに詰まり、面接で落ちた人もいます。G検定に意味があるかは、G検定の記事で目的別に整理しています。

Pythonを仕事で使う職種では書けて当たり前の範囲しか問われないから

3つ目の理由は、基礎試験の出題範囲が、データサイエンティストやエンジニアにとって「書けて当たり前」の文法だからです。if文やfor文、リストや辞書、関数、例外処理、クラスは、仕事でPythonを使う人なら毎日のように書いています。

はやたす

公認会計士の資格を持っている人に「簿記3級を取ってください」とは言わないですよね。データサイエンティストとして働くならPythonが使えるのは前提なので、基礎試験はアピールの材料になりません。実務でPythonを書いている人なら、勉強しなくても合格できる範囲です。

逆に言えば、データ分析の実践を中心に勉強していれば、基礎試験レベルの文法は自然に身につきます。転職が目的なら、資格試験に合わせた勉強に時間を使うより、データを触る時間を増やすほうが近道です。

Python3エンジニア認定基礎試験に意味がある人

Python3エンジニア認定基礎試験に意味がある人

「え、合格しているのに意味ないって言うの?」と思った人もいるでしょう。一方で、次のような人には、Python3エンジニア認定基礎試験ははっきり役に立ちます。

意味のある人
  • Pythonを独学していて、文法が身についたか確かめたい人
  • 学習が続かず、期限と目標を作りたい人
  • 会社の資格手当や推奨資格に、基礎試験が入っている人

ただし、昇進・昇格が目的でも、基礎試験の合格だけで社内の評価が上がるわけではありません。「Pythonの件はあの人に頼もう」と声がかかるのは、部署の手作業を自動化したり、業務のデータを分析したりした人です。基礎試験に合格したら、後半の「Python3エンジニア認定基礎試験の文法をコードで使いこなす実践ルート【5ステップ】」に進むと、社内の評価にもつながります。

独学したPythonの文法が身についたか確かめたい人

本や動画でPythonを学んでも、身についたかどうかは自分では判断しにくいのが独学の弱点です。基礎試験は『Pythonチュートリアル』の章ごとに出題数が決まっているので、間違えた問題の章が、そのまま復習すべき範囲です。

はやたす

Pythonの勉強をしているけど、結局身についているのか分からない人には、基礎試験の受験をすすめています。転職を目指しているわけではないけど何か資格が欲しい人にも向いています。

学習に期限と目標を作りたい人

独学は終わりがないので、入門書を何周もして止まりがちです。基礎試験は通年で受けられるので、受験日を先に決めて、試験日から逆算して勉強する使い方ができます。

40代のシステムエンジニアのFさんは、Pythonの知識がほとんどない状態から、無料の入門動画1本を使って約1週間で基礎試験に合格しました。短期間で合格できた経験が「同じやり方で学べば結果が出る」と感じるきっかけになり、次の学習に進んでいます。合格を学習の区切りに使うなら、基礎試験は十分に意味があります。

会社の資格手当や推奨資格に基礎試験が入っている人

公式の発表では、基礎試験の受験者のうち資格手当がある人は27.6%、Pythonの業務が未経験の人は36.8%です(2024年3月時点の発表。Pythonエンジニア育成推進協会)。仕事でPythonを使っていない人が、会社の制度や学び直しのために受けている試験でもあります。

受験を決める前に会社で確かめたい3つの点
  • 基礎試験が、資格手当や推奨資格の一覧に入っているか
  • 受験料を、会社が負担してくれるか
  • 合格したあとに、Pythonを使える業務や部署があるか

3つ目が欠けていると、手当はもらえても仕事の中身は変わりません。合格したら、部署の手作業を1つPythonに置き換えるところまで進めてください。

受けるなら2週間で終わらせて合格後の行き先を先に決める人

基礎試験を受けると決めたら、時間をかけすぎずに短期間で終わらせるのがポイントです。勉強の流れは、次の3つで十分です。

Python3エンジニア認定基礎試験の勉強の流れ
  1. 入門動画でPythonの全体像をつかむ
  2. 公式問題集を解き、間違えた問題は『Pythonチュートリアル』の該当する章を読む
  3. 無料の模擬試験で、ほかの選択肢がなぜ違うかまで確かめる
はやたす

試験当日はメモ用紙を持ち込めないので、for文の処理やクラスの動きは頭の中で追うしかありません。問題を解くときも、普段からメモを使わずに考える練習をしておいてください。

大事なのは、受験の前に「合格したら何を書くか」を決めておく点です。勉強時間の目安や模擬試験の選び方は、Python3エンジニア認定基礎試験の勉強方法の記事で詳しく解説しています。

はやたす

データ分析試験の申し込みに進む前に、基礎試験で覚えた文法をどうやって最初のコンペ提出までつなげるのか。受講生がたどった道のりを、公式LINEの追加特典動画で自分の進め方と見比べてみてください。

Python3エンジニア認定基礎試験から始めた人と実践から始めた人の差

Python3エンジニア認定基礎試験から始めた人と実践から始めた人の差

基礎試験に合格してから実践に進むのと、資格の対策から入らずにデータ分析の実践を始めるのとで、どのくらい差が出るのか。Tech Frontier(テクフロ)の受講生の歩みを並べると、基礎試験に合格していた人は、合格のあとにどこから手を付ければいいか分からず止まっていました。

受講生前職入会前の資格入会前に止まっていた場面実践に切り替えたあとの成果
FさんITエンジニア(Java)基礎試験とデータ分析試験に合格コンペのCSVを前に、何をすればいいか分からない6ヶ月でSIGNATE Cup 2024の1,226人中67位、銅メダル
Kさん産業機械の機械設計基礎試験に合格1年以上Pythonを触らず、文法を忘れていた2.5ヶ月でKaggleの初心者向けコンペ上位8%
Tさん化学メーカーの研究職基礎試験に合格コードが書けず、書籍の数式で1〜2ヶ月止まる6ヶ月でSIGNATE Cup 2024銀メダル
Sさんマーケティング職(市場調査)資格の対策から入らなかった講座を買い足しても手応えがない2ヶ月で初心者向けコンペ117人中1位、6ヶ月でデータサイエンティストに転職

基礎試験に合格していた3人も、実践に切り替えてからは数ヶ月で結果を出しています。差がついたのは知識の量ではなく、データを前に自分で手を動かし始めた時期でした。

2つの試験に合格したFさん|CSVを渡されて何をすればいいか分からなかった

Javaで業務システムを作っていた40代のFさんは、基礎試験に続いて、pandasなどのライブラリが出題されるデータ分析試験にも合格していました。ところが、KaggleやSIGNATEのコンペの課題を開くと手が止まりました。

分析せよと言われてCSVをくれますけど、そこから何をしたらいいんだろうか、というレベルで分からなかったです。ライブラリやメソッドの使い方を知っても、いざ分析でどうかと言うと、うーんとなってしまいました。
(40代男性・Fさん)

Fさんが心配していたのは、転職だけではありません。データを扱う部署への異動が叶っても、今のままでは仕事にならないと感じていました。

この状態だったら、もし仕事で異動したいと言って叶っても、活躍することはできないのではないかという不安はありました。
(40代男性・Fさん)

テクフロでは、3ヶ月目から初心者向けコンペで上位4〜5%に入れるようになり、4ヶ月目にはSIGNATEの初心者向けコンペで約200人中10位前後、6ヶ月でSIGNATE Cup 2024の銅メダルを獲得しています。2つの試験で覚えたライブラリの使い方が、コンペで手を動かしてはじめて分析の道具に変わりました。

基礎試験に合格したKさん|1年以上触らずに文法を忘れていた

産業機械の機械設計をしていた40代のKさんは、別のスクールでPythonの基礎を学び、基礎試験に合格していました。ところが、合格のあとにPythonを使う場面がなく、1年以上ブランクが空いていました。

学んだことを使う機会がなくて、結局ずっと触らずにいて、完全にきれいに忘れてしまうという状態でした。
(40代男性・Kさん)

ブランクの間も、Kさんは勉強をやめていたわけではありません。統計検定2級や別の資格を考えては、どれも中途半端に終わっていました。スクールを選び直すときも、資格の取得を重視する講座は選んでいません。

資格を取る前提みたいなところもあったりで、結局使えなかったら意味ないなっていうのがあって。
(40代男性・Kさん)

テクフロでは、最初の2〜3週間でPythonの基礎を振り返り、スクレイピングで趣味のサイトの新着記事を自動で取りに行くプログラムを自作しました。続けてデータ分析に進み、2.5ヶ月でKaggleの初心者向けコンペ上位8%に入って、SIGNATEの一般開催のコンペにも参加できるようになりました。

資格の対策から入らなかったSさん|2ヶ月で初心者向けコンペ117人中1位

マーケティングリサーチャーとして19年働いてきた40代後半のSさんは、SQLやBIツールで集計はしていた一方で、機械学習は未経験でした。Udemyの講座やサブスク型のスクールで学んでも、手応えがない状態が続いていました。

テクフロでは資格の対策から入らず、1ヶ月で講義動画と住宅価格を予測する入門課題を終えて、すぐにコンペへ進んでいます。

Sさんが転職するまでの順番
  • 1ヶ月:講義動画と、Kaggleの入門課題(House Prices)を終える
  • 2ヶ月:SIGNATEの初心者向けコンペで117人中1位
  • 3ヶ月:SIGNATEの一般開催のコンペに参加
  • 4ヶ月:転職のスカウトメールが届き、転職活動を始める
  • 6ヶ月:30社ほどに応募して約半分が書類を通過し、3社から内定。データサイエンティストに転職し、年収も上がった

40代後半からでも、資格の勉強を挟まずにコンペの順位を作れば、6ヶ月で転職まで進めます。

はやたす

学習時間の作り方や転職活動の進め方は、Sさんのインタビュー記事にまとめています。

Python3エンジニア認定基礎試験の文法をコードで使いこなす実践ルート【5ステップ】

Python3エンジニア認定基礎試験の文法をコードで使いこなす実践ルート【5ステップ】

実践ルートでは、基礎試験の次にデータ分析試験や実践試験を足すのではなく、覚えた文法で実際にコードを書く場面を先に作る順番で進めます。テクフロのカリキュラムも、1ヶ月目に基礎、2ヶ月目からコンペに入る設計です。

データサイエンティストへの転職を目指す人にも、社内の昇進・昇格を目指す人にも、実践ルートはおすすめです。コンペの順位は面接で話せる実績になり、部署の手作業を自動化した経験や業務データの分析は、社内の評価に直結します。

ステップ取り組む内容受講生の到達例
1基礎試験の文法を書き直しながら、pandasまでの基礎を1ヶ月以内で終えるKさんは2〜3週間でPythonの基礎を振り返った
2Kaggleの初心者向けコンペで最初の1本を提出するKさんは2.5ヶ月で上位8%、Sさんは2ヶ月で117人中1位
3SIGNATEなどの一般コンペで順位とメダルを残すTさんは6ヶ月で銀メダル、Fさんは6ヶ月で銅メダル
4今の仕事の手作業を1つPythonで自動化する基礎試験の範囲の文法だけで書ける
5今の仕事のデータを分析して改善を提案するはらぐちさんは社内のアンケート分析で納期遅延を約25%から0%に

【ステップ1】基礎試験の文法を書き直しながらpandasまで1ヶ月以内で終える

最初のステップは、Python・データ分析・統計学・機械学習の基礎を必要最小限に絞って1ヶ月以内で終える段階です。基礎試験の範囲は標準のPythonだけなので、データ分析で毎日使うpandas・NumPy・Matplotlibは、ステップ1で新しく覚えます。

基礎試験に合格した人は、文法をもう一度ゼロから学び直す必要はありません。試験で選んだコードを、自分の手でエディタに打ち直して動かしてください。選ぶ側から書く側に回るだけで、文法の抜けがすぐに見つかります。

基礎学習で何をどの順番で学ぶかは、Python×データサイエンスの独学ロードマップにまとめています。

【ステップ2】Kaggleの初心者向けコンペで最初の1本を提出する

2つ目のステップは、Kaggleの初心者向けコンペで、データ分析の流れを最初から最後まで自分の手で回して提出する段階です。

最初の提出までに回す分析の流れ
  1. CSVを読み込み、列の意味と欠損を確かめる
  2. 欠損や外れ値の扱い方を決めて、前処理をする
  3. 予測モデルを作り、交差検証でスコアを測る
  4. 予測結果をファイルに書き出して提出する
  5. 特徴量を1つずつ足して、スコアの伸びを確かめる

Fさんが「CSVをもらっても何をすればいいか分からない」と止まっていたのは、上の流れを一度も自分で回した経験がなかったからです。House Pricesのような初心者向けコンペで、まずは上位10%を目標にしてください。

【ステップ3】SIGNATEなどの一般コンペで順位とメダルを残す

3つ目のステップは、現役のデータサイエンティストも参加する一般コンペで、順位やメダルを数字で示せる実績として残す段階です。

一般コンペの順位が役立つ場面
  • 転職が目的なら、メダルは「分析ができる」と示せる数少ない材料になる
  • 昇進・昇格が目的でも、社外のコンペの順位は社内での説得力になる
  • 資格を足すなら、データ職の募集要項で名前が出やすい統計検定2級が候補になる

TさんはSIGNATE Cup 2024で銀メダル、Fさんは銅メダルを取りました。基礎試験の合格証では示せなかった「実データで結果を出せる力」を、順位の形で残せます。統計検定2級の進め方は、統計検定2級の勉強法の記事で確認できます。

【ステップ4】今の仕事の手作業を1つPythonで自動化する

4つ目のステップは、基礎試験で覚えた文法を使って、自分の仕事の手作業を1つPythonに置き換える段階です。for文・関数・ファイルの読み書き・標準ライブラリは、どれも基礎試験の出題範囲に入っています。

基礎試験の範囲の文法で書ける自動化の例
  • 毎月手作業で集計している売上データを、Pythonで集計して表にまとめる
  • 毎朝見に行くWebページの更新を、Pythonで確かめて一覧にする
  • 決まった書式のメールや報告書の文面を、データから組み立てる
  • フォルダにたまったCSVの件数や日付を、まとめてチェックする

毎月手作業で集計していた売上データをPythonで自動化して、月5時間の作業を減らした経験は、面接でも社内でも具体的に話せる実績です。自動化の題材は、Pythonの自動化例をまとめた記事から、自分の仕事に近い作業を選んでください。

【ステップ5】今の仕事のデータを分析して改善を提案する

最後のステップは、今の職場のデータを使って課題を見つけ、改善を提案する段階です。実務でデータに触れた経験は、転職でも社内の評価でもいちばん強い実績です。

C言語を少し触った程度で入会した自動車業界の開発エンジニアのはらぐちさんは、入会1ヶ月後から上司に相談を始め、2ヶ月後に約50人分の社員アンケートの分析を任されました。分析から改善施策の提案まで担当し、施策を始めてから約25%あった納期遅延が0%に減っています。上司への伝え方について、はらぐちさんは次のように話しています。

「資格を取りました」「勉強しています」だと、へえ、で終わりがちなんです。でも「何百人が参加していて、今10位です」と言うと、すごそうだと感じてもらえて、本気度が伝わります。
(開発エンジニア・はらぐちさん)

社内での分析の実績を足がかりに、はらぐちさんはデータサイエンティストへ転職しました。

はやたす

上司への相談の進め方から転職までの流れは、はらぐちさんのインタビュー記事で紹介しています。

【5ステップ】をやり切った先の未来

5ステップを進めた受講生は、基礎試験の合格証だけでは届かなかった場所にいます。選択肢を選ぶ側から、自分でコードを書いて結果を出す側に回っている状態です。

実践ルートを進めた受講生がたどり着いた場所
  • 2ヶ月:SIGNATEの初心者向けコンペで117人中1位(Sさん)
  • 2.5ヶ月:基礎試験の合格後に1年以上止まっていた状態から、Kaggleの初心者向けコンペ上位8%(Kさん)
  • 6ヶ月:基礎試験に合格してもコードが書けなかった状態から、SIGNATE Cup 2024で銀メダル(Tさん)
  • 6ヶ月:2つの試験に合格してもCSVの前で止まっていた状態から、SIGNATE Cup 2024で銅メダル(Fさん)
  • 6ヶ月:40代後半でデータサイエンティストに転職し、年収も上がった(Sさん)
はやたす

基礎試験の合格証が示すのは「文法を知っている」までです。部署の手作業を自動化したコードや、コンペの順位があれば、社内では「Pythonの件は任せたい」と頼られ、転職の面接では自分で書いたコードの話ができます。

未経験からの転職の進め方は、データサイエンティストの転職の記事も参考にしてください。

合格後の実践ルートを1人で進めると止まりやすい3つの理由

合格後の実践ルートを1人で進めると止まりやすい3つの理由

ロードマップが分かっても、5ステップを独学でやり切れる人は多くありません。受講生の声から、基礎試験の合格者が1人で進めると止まりやすい理由を3つにまとめました。

試験勉強のやり方のまま本のコードを写すだけになるから

1つ目の理由は、資格試験で身につけた「覚えて解く」勉強法から抜け出せないからです。Fさんは、入会前の勉強のしかたを次のように振り返っています。

資格試験を取ったという実績から、本を覚えてテスト問題を解くという勉強方法しかなかったですね。プログラムも結局、本を写すレベルということが多くて、自分で創意工夫する点が身についていなかったと思います。
(40代男性・Fさん)

正解が決まっている試験と違い、コンペや仕事のデータには正解がありません。手探りで仮説を立てて試す練習は、1人だと「本を写して終わり」に戻りがちです。

次に何をやるかが決まらず資格や数学の本に戻るから

2つ目の理由は、合格したあとに進む先を1人では決められず、別の資格や数学の勉強に流れてしまうからです。Kさんは、受講していなかった場合を次のように想像しています。

まだ数学の基礎のテキストを読んでいるんじゃないかと思います。次は微分だ積分だと言ってまだやっていて、参考書だけが増えていくような感じじゃないかなと。
(40代男性・Kさん)

基礎試験の次にデータ分析試験、実践試験と進むのも、同じ遠回りになりやすい道です。どこまでの知識で先に進んでいいかを判断してくれる人がいないと、勉強の量だけが増えていきます。

書籍だけだとコンペにたどり着くまでが長く飽きるから

3つ目の理由は、基礎の書籍を順番に終えてからコンペに進もうとすると、結果が見えない期間が長すぎるからです。Tさんも、入会前は書籍の数式で止まっていました。

書籍だと、1冊、2冊とやってからコンペの書籍にたどり着くロードマップなので、いつまで経ってもコンペに挑戦できない状態でした。
(30代男性・Tさん)

Tさんは、受講していなければ書籍を進める途中で挫折して、学習をやめていた可能性もあると話しています。入会後は、最小限にまとめた基礎の動画で早めにコンペへ進み、精度を上げたくて1日3〜4時間を学習に使うようになりました。

基礎試験に受かったのに次の一歩が決まらず、問題集と入門書を行き来している人へ。受講生がどの順番で迷子の状態を抜け出したのかを、公式LINEの無料プレゼントで手元に置いておいてください。

Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない?昇進・昇格も転職もコードを書いた実績が近道

Python3エンジニア認定基礎試験は意味ない?昇進・昇格も転職もコードを書いた実績が近道

Python3エンジニア認定基礎試験は、データ職への転職の実績としては弱い資格です。一方で、独学した文法が身についたかの確認や、学習に期限と目標を作る区切りとしては役に立ちます。

そして、昇進・昇格と転職のどちらが目的でも、最短で結果につながるのは業務やコンペのデータを使った実践です。

この記事のまとめ
  • 基礎試験は4択の選択問題なので、合格してもコードが書けるとは限らない
  • データサイエンティストの面接官は試験のレベル感を知らず、聞かれるのはデータで何をしたか
  • 文法の定着の確認、学習の期限づくり、会社の資格手当が目的なら受ける意味がある
  • 基礎試験に合格していた受講生も、実践に切り替えてから数ヶ月でコンペの結果を出した
  • 実践ルートは、基礎1ヶ月→Kaggle→一般コンペ→手作業の自動化→業務データの分析の5ステップ
  • 昇進・昇格が目的でも、部署の手作業を自動化した経験や業務データの分析が社内の評価につながる
はやたす

基礎試験で手に入るのは、Pythonの文法の土台までです。土台の上で実際にコードを書いて結果を出す練習は、1人だと問題集と入門書の往復で止まりがちでした。Fさん・Kさん・Tさんが合格のあとに結果を出せたのも、手を動かす順番を知り、相談できる環境に身を置いたからです。

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合格証の次に増やすのは、資格の数ではなく自分で書いたコードです。最初のコンペ提出までの道のりを、特典動画から組み立ててください。

Python3エンジニア認定基礎試験に関するよくある質問

Python3エンジニア認定基礎試験に関するよくある質問

Python3エンジニア認定基礎試験とITパスポートはどちらを取るべきですか?

難易度は、どちらもITSSのレベル1に位置づけられています。Pythonを仕事で使いたいなら基礎試験、ITの全体像を広く知りたいならITパスポートが向いています。

データサイエンティストへの転職が目的なら、どちらを取るより先に、コンペや業務データで実績を作ってください。

Python3エンジニア認定基礎試験は履歴書に書けますか?

書けます。資格欄に「Python 3 エンジニア認定基礎試験 合格」と、合格した年月を書いてください。

面接では、合格のあとに書いたプログラムや分析をセットで話せるようにしておくと、資格名だけより伝わります。

Python3エンジニア認定基礎試験に合格すればPythonのコードを書けるようになりますか?

合格しても、コードを書けるようになるとは限りません。40問すべてが選択問題で、自分でコードを書く問題は出題されません。

受講生のTさんも、基礎試験に合格した時点ではコードを書けませんでした。書く力は、自分の手作業の自動化やコンペで別に練習してください。

仕事でPythonを使っている人がPython3エンジニア認定基礎試験を受ける意味はありますか?

実務でPythonを書いていれば、勉強しなくても合格できる範囲です。会社の資格手当がある場合を除けば、受ける意味は小さいです。

時間を使うなら、作ったツールや業務の改善結果をまとめるほうが、社内でも転職でも評価されます。

Python3エンジニア認定基礎試験に有効期限はありますか?

有効期限はありません。ただし、新しいバージョンの試験が出た場合は、新しい試験の受験がすすめられています(Pythonエンジニア育成推進協会 よくあるご質問)。

Python3エンジニア認定基礎試験に落ちたらすぐに受け直せますか?

2回目の受験は制限なく受けられます。3回目以降は、前回の試験日から7日間(168時間)空ける必要があります(Pythonエンジニア育成推進協会 よくあるご質問)。

落ちた場合は、間違えた章を『Pythonチュートリアル』で読み直してから受け直してください。

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