
Kaggleで順位を上げても、社内の昇進・昇格や評価にはつながらないのかな……



データサイエンティストに転職したいけど、Kaggleをやっても意味がないのかな……



House Pricesは提出できたのに、一般コンペのメダルは遠い。SNSでは「Kaggleは実務と違う」との声も目に入り、続ける価値があるのか迷いますよね。結論から言うと、Kaggleは意味があります。ただし、意味の大きさは取り組む目的と使い方によって変わります。



Kaggleのような分析コンペに意味があるのかの議論は、年に2〜3回は必ず盛り上がります。面白いのは、やった経験がない人ほど「意味ない」と言い、実際に取り組んだ人ほど「意味ある」と言う点です。僕は実務で分析をしてきた側の人間で、今は自分でもKaggleに出てメダルを取りにいっています。両方の立場から見て、結論は「意味あります」です。
そこで本記事のテーマは、Kaggleが意味ないと言われる理由への答えと、Kaggleが意味ない人・意味がある人の目的別の整理です。あわせて、社内の昇進・昇格や転職を目指す人に向けて、メダルを追うだけで終わらせない、さらにいい方法も紹介します。
- Kaggleが意味ないと言われる4つの理由と実際のところ
- 転職が目的ならSIGNATEで十分な理由とKaggleとの使い分け
- Kaggleをどう使ったかで結果が分かれた受講生の実例
- Kaggleを昇進・転職につなげる実践ルート【5ステップ】


Kaggleは意味ない?結論は昇進にも転職にも意味がある


Kaggleは、社内の昇進・昇格を目指す人にも、データ職への転職を目指す人にも意味があります。Kaggleは企業や研究機関が出したデータで予測の精度を競う、Google傘下のデータ分析コンペのプラットフォームで、世界で3,300万人が参加しています(Kaggle公式サイト)。目的別に整理すると、次の表のとおりです。
| Kaggleに取り組む目的 | Kaggleの意味 | 理由 |
|---|---|---|
| 実務でデータを扱っていない人のデータ職への転職 | ある | 分析の流れを本物のデータで練習でき、順位が実績になる。ただし今は日本語のSIGNATEでも十分 |
| 社内で分析を任される・昇進や昇格につなげたい | ある | 似たテーマのコンペの解法を業務に持ち込め、「どこまでやるか」の判断がつく |
| データ職として働いている人の自己研鑽 | ある | 世界の上位者の解法に触れ続けられ、称号が名刺代わりになる |
| データ・AI以外の職種への転職や就活 | 弱い | 採用側がKaggleを知らず、順位の重みが伝わりにくい |
| メダルの数を増やすだけで終わる | 遠回り | 採用や社内評価でいちばん見られるのは、実務でデータに触れた経験 |



転職でいちばん強い実績は、実務でデータに触れた経験です。Kaggleは、実務に進むための練習の場であり、実務経験がない人にとっては数少ない定量的な実績です。メダルはゴールではなく、仕事でデータを扱える人だと示すための材料だと考えてください。
以下では、まず「Kaggleは意味ない」と言われる理由に、1つずつ答えていきます。
Kaggleが意味ないと言われる4つの理由と実際のところ


「Kaggleは意味ない」と言われる理由は、主に4つです。どれも一部は当たっていますが、Kaggle自体に意味がない根拠にはなりません。
- 理由1:実務と違う → 解いている問題が違うだけで、練習は実務に生きる
- 理由2:メダルが取れない → メダルの前に、初心者向けコンペの上位10%で力がつく
- 理由3:採用担当がKaggleを知らない → 書類では伝わりにくいが、データ職の面接官には伝わる
- 理由4:AIがコードを書くから不要 → 精度を上げたのは人間のアイデアだった
「実務と違う」と言われる → 解いている問題が違うだけで練習は実務に生きる
「実務と違う」と言われる理由は、Kaggleではデータと評価指標が最初から決まっていて、精度を数ヶ月かけて突き詰めるからです。実務では、課題を決めるところから始まり、分析結果を業務に組み込むところまでが仕事です。
| 工程 | 実務 | Kaggle |
|---|---|---|
| 課題を決める | 自分たちで決める | 主催者が決めている |
| データを集める | 社内を探して集める | 配布される |
| 加工・モデル作成・評価 | 時間の制約の中で行う | 期間いっぱい精度を上げ続ける |
| 目標のスコア | 「100点でなく60点」で止める場合もある | 1位を目指して上げ続ける |
| 業務に組み込む | 結果を説明して現場で使う | なし |



実務は、1日のうち分析に集中できるのは半分くらいで、ほかは会議や資料づくりです。だから目標のスコアを決めて、超えたら一旦止めます。コンペは期間中ずっと精度を上げ続けるので、前提がまったく違います。実務がTOEICで、コンペが英検のようなイメージです。同じ英語を扱っていてもテストが違う。だからといって、英検の勉強がTOEICに生きないかといえば、そんなはずはないですよね。
実務とKaggleを並べて「意味がない」と比べるのは、TOEICと英検のどちらに意味があるかを比べるのと同じです。データの加工からモデルの評価までを本物のデータで繰り返す経験は、実務の分析にもそのまま使えます。
「メダルが取れない」と言われる → メダルの前に初心者向けコンペの上位10%で力がつく
「メダルが取れない」と言われるのは事実の面もあります。Kaggleのメダルの条件は参加チーム数で変わり、1,000チーム以上のコンペなら銅メダルでも上位10%が必要です(Kaggle公式 Competitions Progression)。
| 参加チーム数 | 銅メダル | 銀メダル | 金メダル |
|---|---|---|---|
| 0〜99チーム | 上位40% | 上位20% | 上位10% |
| 100〜249チーム | 上位40% | 上位20% | 上位10チーム |
| 250〜999チーム | 上位100チーム | 上位50チーム | 上位10チーム+0.2% |
| 1,000チーム以上 | 上位10% | 上位5% | 上位10チーム+0.2% |
House PricesのようなGetting Startedのコンペや、Playgroundのコンペは、通常メダルの対象外です。メダルを狙う一般コンペには、現役のデータサイエンティストや上位の称号を持つ人も同じ土俵で参加します。



正直、今のKaggleで銅メダルを取るのは難しいです。2年ほど前から難易度が上がっていて、僕の実感では、メダルがもらえるテーブルデータのコンペもかなり減りました。3年前は初心者からでも届いたのに、今は独学だけで狙うのはおすすめしません。
ただし、メダルが取れなければ意味がないわけではありません。最初の目安は、初心者向けコンペでの上位10%です。100人中10位以内に入れるころには、データの読み込みから予測の提出まで一通り自分で回せます。独学1.5年で止まっていた受講生のIさんも、実践中心に切り替えたあとKaggleの一般コンペで銅メダルを取りました。



独学で止まっていた時期からの取り組み方は、Iさんのインタビュー記事で紹介しています。


「採用担当がKaggleを知らない」と言われる → 書類では伝わりにくいがデータ職の面接官には伝わる
3つ目の理由は、書類を最初に見る人事の担当者が、Kaggleの順位の重みを知らない場合がある点です。「Kaggle参加」と書いただけでは、未経験の応募者として扱われる場合もあります。
一方で、面接に出てくるデータ職の現場の人は、Kaggleをよく知っています。話を少し聞けば、どこまで本気で取り組んだかもすぐに分かります。受講生のはっしーさんも、書類では苦戦しながら、面接に進んだ3社すべてから内定を得ました(後半の「Kaggleをどう使ったかで結果が分かれた受講生」で紹介します)。



応募書類には「Kaggle参加」だけでなく、参加チーム数の中での順位と、スコアが上がった工夫を1行で添えてください。書類を見る人事にも、数字と中身で伝わります。
データ・AI以外の職種では、Kaggleは評価の材料になりにくいのも事実です。Kaggleの順位が生きるのは、データサイエンティストやデータアナリスト、社内のデータ活用の仕事を目指すときだと考えてください。
「AIがコードを書くから不要」と言われる → 精度を上げたのは人間のアイデアだった
4つ目は、Claude CodeやCodexのようなAIがコードを書く時代に、Kaggleで手を動かす意味はあるのか、との声です。実際に、コードの大半をAIに任せてKaggleで金メダルを取った人もいます。



AIにコードを任せたおかげで、施策を1,500回以上も試せたそうです。AIが出る前なら100〜200回が限界だったので、すごい変化です。でも大事なのは、1,500個の施策のうち、精度アップにつながったのはほとんどが人間のアイデアだった点です。
AIに任せられるのは、コードを書く作業までです。どんな分析をするかの設計と、結果をどう判断するかは、人間に残ります。Kaggleは、分析の設計と判断を何百回も練習できる場所です。AIの時代になって、Kaggleの意味はむしろ大きくなっています。
4つの理由はどれも、Kaggleに意味がない理由ではなく、使い方を間違えると遠回りになる、との注意点です。次は、Kaggleが意味ないで終わる使い方を具体的に見ていきます。
Kaggleが意味ない人


Kaggleが意味ないで終わるのは、Kaggleが悪いからではありません。順位やメダルをゴールにして、仕事や面接で語れる形に変えない使い方をしたときです。理由は3つあります。
- 理由1:公開Notebookを写して提出したところで止まるから
- 理由2:メダルが取れるまで、転職活動や業務での活用を後回しにするから
- 理由3:転職が目的なのに、難易度の高いKaggleのメダルにこだわるから
ただし、Kaggleに取り組む時間が無駄になるわけではありません。Kaggleで身につけた力を昇進や転職の実績に変える方法は「Kaggleを昇進・転職につなげる実践ルート【5ステップ】」で紹介しているので、あわせて読んでください。
公開Notebookを写して提出したところで止まるから
Kaggleの公開Notebookを「Copy & Edit」して提出するのは、最初の一歩として正解です。問題は、写したコードを実行して提出したまま、自分では何も変えずに次のコンペへ移る使い方です。



最初の提出は、上位の人のNotebookをコピーして上から実行するだけで、早ければ30分で終わります。大事なのは提出したあとで、欠損値の埋め方を変える、特徴量を1つ足すなど、1か所だけ変えて出し直してください。スコアが上がったか下がったかを確かめる繰り返しが、いちばん力のつく練習です。
写しただけの提出では、面接で「どんな工夫をしましたか」と聞かれたときに話せる中身が残りません。データ職の面接官は、話を少し聞けば手を動かした量を見抜きます。
メダルが取れるまで転職活動や業務での活用を後回しにするから
「銅メダルを取ってから転職活動を始めよう」「メダルを取ってから上司に相談しよう」と考えて、メダルを待つあいだに半年、1年と時間が過ぎていくパターンです。
先ほどの表のとおり、今のKaggleで銅メダルを取るのは簡単ではありません。一方で、採用や社内評価でいちばん見られるのは、実務でデータに触れた経験です。初心者向けコンペで上位10%に入れたら、Kaggleで覚えた手順を今の仕事のデータで1回試してください。小さな業務改善でも、メダルより先に評価される実績です。



個人学習ではコンペに取り組み、身につけた力を実務に生かして業務改善に挑戦し、業務改善の実績をもとに転職する。コンペ→実務→転職の順番がいちばん確実です。何も実績がないまま転職を急ぐより、今の職場でデータを触った経験を1つ作ってからのほうが、採用する側の印象も良くなります。
転職が目的なのに難易度の高いKaggleのメダルにこだわるから
未経験からデータ職への転職が目的なら、分析コンペはKaggleでなくSIGNATEでも十分です。SIGNATEは国内企業が運営する日本語の分析コンペのサイトで、登録者はのべ10万人以上です(SIGNATE公式サイト)。
| 比べる項目 | Kaggle | SIGNATE |
|---|---|---|
| 運営 | Google傘下 | 国内企業 |
| 言語 | 英語 | 日本語 |
| 参加者の規模 | 世界で3,300万人 | 国内でのべ10万人以上 |
| メダルの取りやすさ(体感) | 一般コンペは難しい | Kaggleよりは狙いやすい |
| 開催の頻度(体感) | 常にどこかで開催中 | 一般のコンペは年に2〜3回ほど |
| 向いている段階 | 転職後の自己研鑽、世界の解法を学びたい人 | 未経験からの転職で実績を作りたい人 |



転職が目的なら、SIGNATEでいいと思います。SIGNATEの実績でも全然転職できますし、実際に転職した受講生の多くも、SIGNATEの実績で転職しています。Kaggleはどちらかといえば玄人向けで、転職したあとにさらに自己研鑽を積むフェーズの人がやるといいです。
ただし、SIGNATEは一般のコンペの開催が少ないので、取り組みたいタイミングに開催がなければKaggleで練習してください。SIGNATEで開催中ならSIGNATE、なければKaggle、の使い分けで十分です。
Kaggleに意味がある人


「え、SIGNATEで十分なら、Kaggleはやらなくていいの?」と思った人もいるでしょう。一方で、次のような人には、Kaggleははっきり役に立ちます。
- 実務でデータを扱った経験がなく、数字で示せる実績が欲しい人
- 社内で分析を任されている、または今後任されたい人
- データ職として働きながら、自己研鑽を続けたい人
昇進・昇格が目的の人も、Kaggleの順位だけで社内の評価が上がるわけではありません。「データの件はあの人に頼もう」と声がかかるのは、Kaggleで覚えた手順を部署のデータに当てはめて、結果を出した人です。後半の「Kaggleを昇進・転職につなげる実践ルート【5ステップ】」に進むと、社内の評価にもつながります。
実務でデータを扱った経験がなく数字で示せる実績が欲しい人
採用する側から見て、「機械学習を勉強しています」と「現役のデータサイエンティストも参加するコンペで上位に入りました」なら、興味を持つのは後者です。分析コンペの順位やメダルは、実務経験がない人が分析の力を数字で示せる数少ない材料です。資格とコンペの実績の違いは、G検定の記事でも目的別に整理しています。





メダルは、最低限の知識がないと取れません。採用する側から見ると、1つの安心材料です。正直、資格を10個持っているより、コンペで上位に入りましたの一言のほうが、よっぽど転職で評価されます。
自動車業界の開発エンジニアだったHさんは、Kaggleの練習用コンペで上位6%に入ったあと、SIGNATE Cup 2024で1,226人中15位の銀メダルを取り、7ヶ月でデータサイエンティストに転職しました。面接では銀メダルについて詳しく聞かれています。



結果もそうなんですけど、評価してもらったのは自己研鑽力です。自分で勉強して、自分で学んで成長していってくれそうと思ってもらえたのがかなり良かったです。そのための材料が銀メダル、みたいな感じでした。
(30代前半男性・Hさん)
順位の数字より、「自分で学び続けられる人」と伝える材料としてメダルを使った点がポイントです。



Hさんが転職するまでの流れは、Hさんのインタビュー記事にまとめています。


社内で分析を任されているか今後任されたい人
今の仕事でデータ分析を任されている人にとって、Kaggleは似たテーマのコンペの解法を、そのまま業務に持ち込める引き出しです。上位の参加者は、コンペの終了後に解法を公開し、Discussionでも試した施策を共有しています。



僕はフリーランスとして独立してから2〜3年は、自分ではコンペに出ず、似たコンペのDiscussionやコードを見て、実務に解法を取り入れていました。ただ、ずっと「時間があったら絶対やったほうがいい」と思っていました。自分で手を動かすと、何が難しくて、何にどれくらい時間がかかるかが分かります。実務で「一旦目標のスコアまで進めよう」と判断できるようになるんです。
読むだけでも解法は使えます。ただ、自分で手を動かした人は、上司から「売上の分析はいつまでにできる?」と聞かれたときに、根拠を持って答えられます。社内で頼られるかどうかは、作業の見積もりができるかどうかでも決まります。
自動車部品メーカーのCAEエンジニアのEさんも、分析コンペに自分で取り組んだ経験が、社内にAIツールを導入するときにいちばん役立ったと話しています。



社内でAIツールを導入するまでの流れは、Eさんのインタビュー記事で紹介しています。


データ職として働きながら自己研鑽を続けたい人
すでにデータ職として働いている人や、転職したばかりの人には、Kaggleは世界の上位者と同じ課題で腕を磨き続けられる場です。英語のサイトでも、上位者の解法やDiscussionから学べる量は、国内のコンペより圧倒的に多くあります。
Kaggleには、Expert・Master・Grandmasterと段階的に上がっていく称号があり(Kaggle公式 Progression)、称号は社外にも伝わる実力の証明です。製造業の技術職からデータアナリストに転職したはっしーさんも、転職後の目標として「KaggleでExpertやMasterの称号を取って、名刺に入れたい」と話しています。



House Pricesの提出までは進んだのに、一般コンペの前で手が止まっている人へ。受講生が初心者向けコンペの上位10%から一般コンペへ進んだ2ヶ月目の進め方を、公式LINEの追加特典動画で次の提出の前にチェックしておいてください。
Kaggleをどう使ったかで結果が分かれた受講生


同じKaggleに取り組んでも、順位を取って終わりにするのと、順位を面接や仕事で語れる中身に変えるのとで、どのくらい差が出るのか。Tech Frontier(テクフロ)の受講生の歩みを並べると、昇進でも転職でも、結果につながったのはKaggleで覚えた手順を面接や業務に持ち込んだ人でした。
| 受講生 | 前職・立場 | Kaggleでの成果 | Kaggleの使い方 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| はっしーさん | 製造業の技術職 | 3ヶ月目に自然言語処理の初心者向けコンペで上位12% | 一般コンペやチームでのコンペにも参加し、面接で試行錯誤を語った | 面接に進んだ3社すべてで内定。データアナリストに転職 |
| Yさん | 工場の生産管理 | 2ヶ月目にPlaygroundのコンペで上位2% | 上位者のDiscussionを分析に落とし込み、続けて職場のデータで試した | 7ヶ月でデータアナリストに転職 |
| じーけーさん | 通信関係の運用支援 | House Pricesで上位6.7% | House Pricesで学んだ特徴量の考え方を社内コンペで使った | 58歳で社内分析コンペ2位 |
| Kさん | 日用品メーカーの研究開発職 | 2ヶ月目にHouse Pricesで上位7.8% | コンペで学んだ機械学習を、香り成分の分析業務に使った | 社内で今までにない分析として好評 |
4人とも、Kaggleの順位をそのまま並べて終わりにしていません。転職した2人は面接で話せる経験に、社内で評価された2人は業務の成果に、Kaggleでの練習を変えています。
製造業の技術職のはっしーさん|「Kaggle参加」と書くだけでは書類で落ちた
製造業の技術職だった30代後半のはっしーさんは、入会前にタイタニックのコードを真似した経験はあったのに、Pythonの基礎文法を何周も学び直す状態でした。テクフロでは3ヶ月目に自然言語処理の初心者向けコンペで上位12%に入り、一般コンペや、受講生とのチームでの時系列コンペにも参加しています。
転職活動の最初は、データ職の求人に「Kaggleに参加しています」と書いて応募しても、未経験の扱いで書類が通りませんでした。20〜30社に応募して面接に進めたのは3社でしたが、面接では、データの整理やクリーニングが仕事の7〜8割を占める話にも十分ついていけたので、分析ができる人だと分かってもらえました。面接に進んだ3社すべてから内定を得ています。



Kaggleに参加していましたというのは、たぶん誰でも言えると思うんです。でも、喋ったらすぐばれちゃう。Kaggleで実践中心にやっていたので、面接でも問題なく話せました。
(30代後半男性・はっしーさん)
「参加しています」の一言ではなく、自分で試行錯誤した中身が、面接官に伝わる実績です。



30代後半から転職するまでの道のりは、はっしーさんのインタビュー記事で紹介しています。


工場の生産管理のYさん|Kaggle上位2%のあと面接で聞かれたのは実務の話だった
リサイクル関係の工場で生産管理をしていた29歳のYさんは、入会1ヶ月でHouse Pricesの上位10%、2ヶ月目にKaggleのPlaygroundのコンペで上位2%に入りました。上位2%に届いた理由を、Yさんは次のように振り返っています。



ひたすら取り組んでいたのと、上位の方のDiscussionを参考にしたおかげで、上位2%まで行けました。
(20代男性・Yさん)
Yさんはコンペのあとに時系列の分析を学び、職場のデータで試してから転職活動に進みました。面接で評価されたポイントも、Kaggleの順位だけではありません。



面接では、主に実務の部分を聞かれることが大きかったんですけど、自己研鑽のところも評価していただきました。
(20代男性・Yさん)
Kaggleの順位は「自分で学び続けられる人」の裏づけになり、面接の中心は仕事でデータを使った話でした。コンペから業務、業務から転職へと順番に進んだのが、7ヶ月で転職できた理由です。



工場の生産管理から転職するまでの流れは、Yさんのインタビュー記事にまとめています。


通信関係の運用支援のじーけーさん|House Pricesで学んだ特徴量で社内コンペ2位
通信関係の運用支援の仕事をしていた58歳のじーけーさんは、月の半分が出張の働き方の中で学習を続けました。Kaggleの初心者向けコンペ(House Prices)で上位6.7%に入ったあと、社内で開催された分析コンペに参加しています。
社内コンペには、データ分析を専門にする部署の社員も参加していました。じーけーさんはリーダーボードで最後まで1位を走り、最終順位は2位。分析とは関係のない部署から上位に入ったので、社内では「誰だあの人は」と話題になりました。



特徴量が大事だということがHouse Pricesでよく分かったので、社内コンペでも、特徴量をどううまく引き出すかを調べるところから始めました。
(58歳男性・じーけーさん)
Kaggleで身につけた考え方を社内で使った結果、専門部署と肩を並べる評価につながりました。昇進・昇格を目指す人にとっても、Kaggleで練習した手順は社内で力を示す武器です。
日用品メーカーの研究開発職のKさん|Kaggleで学んだ機械学習を香りの分析業務に使った
日用品メーカーで香り成分の分析を担当していた20代後半のKさんは、入会2ヶ月目にHouse Pricesで上位7.8%に入り、3〜4ヶ月目にはKaggleの一般コンペにも参加しました。
並行して、仕事では教師なし学習(クラスタリング)を香り成分の分析に取り入れました。製品ごとの特徴がきれいに分かれる結果が出て、今まで社内で試された例がない分析として、多くの社員から好評だったそうです。
- 業務:教師なし学習で、香り成分の分析を深める
- Kaggle:教師あり学習の実力を、コンペで磨き続ける
Kaggleで鍛えた分析の力を、メダルを待たずに業務で使ったからこそ、社内で「データ分析ならKさん」と頼られる立場に近づきました。
Kaggleを昇進・転職につなげる実践ルート【5ステップ】


実践ルートでは、Kaggleのメダルをゴールにせず、初心者向けコンペで力をつけ、一般コンペの順位と業務での成果の両方を作る順番で進めます。テクフロのカリキュラムも、1ヶ月目に基礎、2ヶ月目からKaggleやSIGNATEのコンペに入る設計です。
データサイエンティストへの転職を目指す人にも、社内の昇進・昇格を目指す人にも、実践ルートはおすすめです。コンペの順位は面接で語れる実績になり、業務のデータで出した成果は社内の評価に直結します。
| ステップ | 取り組む内容 | 受講生の到達例 |
|---|---|---|
| 1 | Pythonとデータ分析の基礎を1ヶ月以内で終える | テクフロでは1ヶ月目で基礎を終える |
| 2 | Kaggleの初心者向けコンペで上位10%を目指す | じーけーさんは上位6.7%、Kさんは上位7.8% |
| 3 | 一般コンペで順位を残す(転職が目的ならSIGNATEも) | Hさんは3.5ヶ月でSIGNATE Cup 2024銀メダル |
| 4 | 取り組んだNotebookを面接や社内で話せるレポートにする | はっしーさんは面接で試行錯誤を語って3社から内定 |
| 5 | Kaggleで覚えた手順を今の仕事のデータで1回使う | Kさんは香り成分の分析で社内から好評 |
【ステップ1】Pythonとデータ分析の基礎を1ヶ月以内で終える
最初のステップは、Python・データ分析・統計学・機械学習の基礎を必要最小限に絞って1ヶ月以内で終える段階です。目安は、Kaggleの公開Notebookを上から読んで、何をしているか大まかに追えるレベルです。
データサイエンスは学ぶ範囲が広く、基礎を完璧にしようとすると社会人の学習時間では終わりません。分からないところは印をつけて先に進み、コンペで必要になったときに戻ってください。
基礎学習で何をどの順番で学ぶかは、Python×データサイエンスの独学ロードマップにまとめています。


【ステップ2】Kaggleの初心者向けコンペで上位10%を目指す
2つ目のステップは、Kaggleの初心者向けコンペで、提出と改善を自分の手で回す段階です。進め方は次の3つです。
- 投票数の多い公開Notebookを「Copy & Edit」し、上から実行して提出する
- 欠損値の埋め方や特徴量など、1か所だけ変えて出し直す
- スコアの変化を記録しながら、上位10%を目指す



Kaggleに登録していない人や、登録だけして一度も提出していない人がほとんどです。提出まで終えるだけで、データサイエンスの初心者の中では上位に入ります。完璧に理解してから出すのではなく、出してから理解していってください。
House PricesやPlaygroundのコンペはメダルの対象外ですが、上位10%に届けば分析の流れは一通り身についています。
【ステップ3】一般コンペで順位を残す(転職が目的ならSIGNATEも)
3つ目のステップは、現役のデータサイエンティストも参加する一般コンペで、順位やメダルを数字で示せる実績として残す段階です。転職が目的なら、開催中であればSIGNATEのコンペを優先してください。
- Discussionと上位者のNotebookを読み、施策のアイデアを集める
- パラメータの調整より、特徴量の工夫に時間を使う
- 10回より100回、試した施策の数を増やす
一般コンペでは、1つの施策が当たる確率は高くありません。だからこそ、試す回数がスコアの差を生みます。Hさんも、精度が上がらない日が続いても手を動かし続けて、銀メダルにたどり着きました。
【ステップ4】取り組んだNotebookを面接や社内で話せるレポートにする
4つ目のステップは、コンペで書いたNotebookを、他人が読んで分かる分析レポートに整える段階です。メダルに届かなかったコンペでも、レポートにすれば面接や社内で見せられる材料です。
- コンペの課題と評価指標
- 試した施策と、スコアの変化
- 精度が上がった特徴量と、上がった理由
- 今の仕事に置き換えるなら、どの業務に使えるか
4つ目の項目まで書いておくと、面接で「入社したら何ができますか」と聞かれたときの答えにもなります。はっしーさんが面接で深掘りされても答えられたのは、自分で試行錯誤した中身を言葉にできていたからです。ポートフォリオの考え方は、データサイエンティストになる方法をまとめた記事も参考にしてください。


【ステップ5】Kaggleで覚えた手順を今の仕事のデータで1回使う
最後のステップは、Kaggleで覚えた前処理・可視化・予測の手順を、今の職場のデータに当てはめる段階です。実務でデータに触れた経験は、転職でも社内の評価でもいちばん強い実績です。
- 過去の売上データを集計して、時間帯や顧客の属性による売上の違いを分析する
- 顧客アンケートを分析して、不満が多い項目を見つける
- キャンペーンの前後で、売上やアクセス数の変化を比べる
- 製造や設備のデータから、不良や異常の兆しを見つける
実務のデータは、コンペと違って欠けていたり、量が少なかったりします。データが整っていない場面でどうするかを考える経験こそ、コンペだけでは積めない実力です。



社内のアンケート分析を任されて納期遅延を減らし、データサイエンティストに転職した流れは、はらぐちさんのインタビュー記事で紹介しています。


【5ステップ】をやり切った先の未来
5ステップを進めた受講生は、Kaggleの順位だけでは届かなかった場所にいます。面接で30分語れる試行錯誤と、社内で「データの件は任せたい」と言われる実績の両方を持っている状態です。
- 2ヶ月目:House Pricesで上位7.8%。業務の香り成分の分析で社内から好評(Kさん)
- 2ヶ月目:KaggleのPlaygroundのコンペで上位2%(Yさん)
- 3.5ヶ月:SIGNATE Cup 2024で1,226人中15位の銀メダル(Hさん)
- 58歳:専門部署の社員も参加した社内分析コンペで2位(じーけーさん)
- 7ヶ月:データアナリストに転職(Yさん)、データサイエンティストに転職(Hさん)
- 約1年:面接に進んだ3社すべてから内定し、データアナリストに転職(はっしーさん)



Kaggleの順位が示すのは「分析の練習を積んだ」までです。練習で身につけた手順を仕事のデータで使えば、社内では頼られる人になり、転職の面接では自分の言葉で分析を語れます。メダルの数を数えるより、Kaggleで覚えた手順を1回仕事で使うほうが、結果は早く出ます。
未経験からの転職の進め方は、データサイエンティストの転職の記事も参考にしてください。


Kaggleを1人で実務と転職につなげるのが難しい3つの理由


ロードマップが分かっても、5ステップを独学でやり切れる人は多くありません。受講生の声から、1人でKaggleに取り組むと止まりやすい理由を3つにまとめました。
初心者向けコンペの次の一般コンペで止まりやすいから
1つ目の理由は、House Pricesやタイタニックの次にある一般コンペの壁が、今のKaggleでは高いからです。初心者向けコンペは公開Notebookを参考にすれば進められますが、一般コンペでは、何から試せばいいかを自分で決める必要があります。
AI系の会社でソフトウェア開発をしていた40代のIさんは、半年ほど独学でPythonを学び、統計検定も取っていました。ただ、学習の方向が合っているのか分からずにいました。



自分がいい方向に向かっているのかが、すごく心配でした。
(40代男性・Iさん)
Iさんがスクールを探したとき、ほかのスクールではタイタニックがゴールになっていたのに対して、テクフロではタイタニックがスタートでした。入会3ヶ月目から開催中のコンペに挑戦し、受講生どうしのチームで参加したKaggleのコンペで銅メダルを獲得しています。
英語のDiscussionから次に試す施策を1人では選べないから
2つ目の理由は、Kaggleのサイトが英語で、Discussionや公開Notebookの量も多いので、どれを試せばいいかを1人で選べないからです。



1人で挑もうとすると、まず英語のサイトで言葉の壁を感じて、次に「何をすればいいんだろう」の壁にぶつかります。Iさんは受講生どうしのチームで開催中のコンペに参加して、1人のときに感じていた心理的なハードルが下がりました。チームでの進め方も、1人で参加していると経験できません。
Discussionには、過去の似たコンペの解法や、上位者が試した施策がまとまっています。ただ、今の自分のスコアでどの施策から試すべきかは、経験者に方向を確かめてもらうと判断が速くなります。
スコアが伸びない日が続くと手が止まるから
3つ目の理由は、一般コンペでは、施策を何十回試してもスコアが上がらない日が続くからです。誰にも見られていないと、伸び悩んだ時期にそのまま手が止まります。銀メダルを取ったHさんが意識していたのも、伸び悩む時期の過ごし方でした。



精度改善が全くしない日が続いたりもするんですけど、そうなってもとにかく手を動かし続ける。腐らずに続けるのを一番意識していました。
(30代前半男性・Hさん)
Hさんは日報への毎日のフィードバックで方向を確かめながら、試せる施策を全部試して銀メダルにたどり着いています。
英語のDiscussionを前に、次の一手を1人で決められずにいるなら。テクフロの受講生がスコアの伸び悩みをどう抜けて、業務や面接の実績に変えたのかを、公式LINEの無料プレゼントで学びの順番ごと受け取れます。
Kaggleは意味ない?昇進・昇格にも転職にも意味がある実践の場


Kaggleは意味があります。「意味ない」と言われる理由は、実務と解いている問題が違う点や、メダルの難しさを見て言われているだけで、Kaggle自体に価値がないわけではありません。
そして、昇進・昇格と転職のどちらが目的でも、最短で結果につながるのは、Kaggleやコンペで身につけた手順を業務のデータで使う実践です。



実務とは解いている問題が違うので、Kaggleが意味あるかどうかを実務と比べて議論しても意味がありません。個人で学ぶなら、データサイエンスで実践中心に取り組めるのは分析コンペくらいです。KaggleやSIGNATEは意味があります。
- Kaggleは実務と解く問題が違うだけで、分析の練習として実務に生きる
- 今のKaggleで銅メダルは難しいので、まず初心者向けコンペで上位10%を目指す
- 転職が目的ならSIGNATEで十分で、Kaggleは転職後の自己研鑽にも向く
- メダルを待たずに、Kaggleで覚えた手順を仕事のデータで1回使う
- 受講生は、Kaggleの順位を面接で語れる中身や業務の成果に変えて結果を出した
- 昇進・昇格が目的でも、業務のデータで出した成果が社内の評価につながる



Kaggleは、1人で続けるほど一般コンペの壁と英語のDiscussionで止まりやすい場所です。はっしーさん・Yさん・じーけーさん・Kさんが順位を仕事や転職の結果に変えられたのも、手を動かす順番を知り、相談できる環境に身を置いたからでした。
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Kaggleの順位を、面接で語れる話と社内で任される仕事に変えるまでの道筋を、特典動画で描いてみてください。
Kaggleに関するよくある質問


Kaggleは転職に有利ですか?
データサイエンティストやデータアナリストへの転職では有利です。とくに実務でデータを扱った経験がない人にとっては、数少ない定量的な実績です。
ただし、順位だけでなく、何を試してスコアがどう変わったかを面接で話せるのが前提です。データ・AI以外の職種では、評価の材料になりにくい点にも注意してください。
Kaggleで銅メダルを取るのは難しいですか?
難しいです。参加1,000チーム以上のコンペでは上位10%に入る必要があり、現役のデータサイエンティストや上位の称号を持つ人も同じ土俵で参加します。
初心者向けコンペで上位10%に入ってから一般コンペに挑むのが、現実的な順番です。
Kaggleのメダルは上位何%がもらえますか?
参加チーム数で変わります。1,000チーム以上なら、銅メダルが上位10%、銀メダルが上位5%、金メダルが上位10チーム+0.2%です。99チーム以下なら、銅メダルは上位40%まで広がります(Kaggle公式 Competitions Progression)。
House PricesのようなGetting Startedや、Playgroundのコンペは、通常メダルの対象外です。
KaggleとSIGNATEはどっちがいいですか?
未経験からの転職が目的なら、日本語で参加できるSIGNATEで十分です。SIGNATEの実績で転職した受講生も多くいます。
SIGNATEで開催中のコンペがない時期や、転職後に世界の上位者の解法から学びたい人は、Kaggleを選んでください。
Kaggleは社内の昇進や評価に役立ちますか?
役立ちます。ただし、評価されるのはKaggleの順位の数字より、Kaggleで覚えた手順を業務のデータに使った成果です。
受講生のじーけーさんは、House Pricesで学んだ特徴量の考え方を使って、58歳で社内分析コンペ2位に入りました。
AIがコードを書く時代でもKaggleに取り組む意味はありますか?
あります。コードを書く作業はAIに任せられても、どんな分析をするかの設計と、結果の判断は人に残ります。
Kaggleは、分析の設計と判断を何百回も練習できる場所です。AIを使って施策を試す回数を増やせる分、人が考えるアイデアの質で差がつきます。











