
データサイエンティストに転職する友人が増えていて気になっている。



仕事内容も知りたいけど、自分がなれる仕事なのか知りたい。
と気になっている方も多いでしょう。
本記事では、現役のデータサイエンティストが、教科書的な説明ではなく、仕事の実態・やりがい・向き不向き・未経験からなる方法まで、包み隠さずお伝えします。



最後まで読むと「この仕事、自分に合うかどうか」まで判断できるようになるはずです。
- データサイエンティストが実際に何をしているのか、仕事のリアルがわかる
- 自分に向いているかどうか、具体的な特徴で確認できる
- 未経験から目指す場合、どのルートが最短かがわかる


データサイエンティストとは?一言で言うと


「データ分析をする人」というイメージを持っている方が多いですが、分析はあくまで手段です。
ゴールは「ビジネス課題の解決」です。「問題を発見し、データで証明し、解決策を提案・実行する」のがデータサイエンティストの本質的な仕事です。
似ている職種との違い
データサイエンティストに似た職種が複数あるため、混同しやすいポイントを整理します。
| 職種 | 主な役割 | 使う技術 | ゴール |
|---|---|---|---|
| データサイエンティスト | 課題発見・分析・解決策提案 | 機械学習・統計・Python | ビジネス課題の解決 |
| データアナリスト | データの集計・可視化・レポート | SQL・BIツール・Excel | 現状の把握・可視化 |
| AIエンジニア | AIモデルの実装・システム開発 | Python・深層学習フレームワーク | AIシステムの構築 |
| データエンジニア | データ基盤の構築・運用 | SQL・クラウド・ETLツール | データを使える状態にする |
一言で言うと、データサイエンティストは4職種のなかで最も「ビジネス寄り」です。
コードを書くことよりも「何を解くべき問題か」を定義することです。その比重が大きいのが、データサイエンティストという職種の特徴です。
データサイエンティストの具体的な仕事内容


データサイエンティストの仕事は、大きく分けると以下のSTEPで進みます。
【STEP1】ビジネスの理解・課題の特定
最初のステップは、ビジネスの理解と課題の特定です。
データサイエンティストの仕事はデータを活用してビジネス課題を解決することなので、まず「何が問題か」を明確にする必要があります。現場へのヒアリングや業界知識の収集がここで必要です。
【STEP2】データの準備・収集
課題が明確になったら分析に必要なデータを準備・収集します。
企業が保有する売上データ・顧客データ・行動ログなどから、今回の分析に使うデータを特定します。社内に存在しないデータが必要な場合は、外部からの取得方法も検討し、実行までおこなうのも仕事内容です。
【STEP3】データの理解・可視化
収集したデータを可視化し、データの全体像・傾向・異常値を把握します。
このステップを飛ばすと、STEP4以降の工程で「実はデータが使えない状態だった」という問題が発生します。時間をかけてでもデータの実態を把握することが、全体の効率につながるのです。
【STEP4】データの加工・前処理
STEP4では、データを分析・モデル構築に使える状態に整える前処理をおこないます。
欠損値の補完・外れ値の除外・表記揺れの統一・特徴量の作成など、地道な作業がここに集中します。仕事時間の80%以上は、データの加工・前処理に費やされるので、とくに重要な仕事内容です。
【STEP5】モデルの作成
前処理が終わったら、いよいよ機械学習モデルを構築します。
線形回帰・決定木・サポートベクタマシン・ニューラルネットワークなど、課題に応じた複数のアルゴリズムを試します。
【STEP6】モデルの評価
作成したモデルが正しく機能しているかを定量的に評価します。
ただし、1度目のモデルが十分な精度を出すことはほぼありません。STEP4に戻って投入するデータを変えたり、アルゴリズムを変更したりを繰り返します。
【STEP7】レポーティング・実装
精度が十分なモデルができたら、ビジネスに実装し、効果測定をおこないます。
経営陣やクライアントへの報告(レポーティング)、システムへの組み込み、導入後の効果検証まで含めて、ここが最終ステップです。



このようにデータを活用してビジネス課題を解決していくのが、データサイエンティストの仕事です。
【実例】リース会社での需要予測モデル



実際に僕が手がけた案件を例に挙げます。リース会社からの依頼で、レンタル品の需要予測モデルを構築しました。
たとえばパソコンのレンタルは、4月の新入社員が増える時期に需要が高くなります。選挙活動が始まったとき、普段パソコンを持っていない団体が期間中だけ借りに来ることも予想できます。
この「なんとなく需要が増えそう」という直感を、「本当に増えるのか、何台必要になるのか」をデータで定量化するのが需要予測モデルです。
このモデルを導入したことで、「在庫不足による失注」と「過剰在庫によるコスト」の両方を削減することに成功しました。
「失注を避けたい」「無駄なコストを増やしたくない」というビジネス課題を、データ分析で解決した事例です。
データサイエンティストに向いている人・向いていない人


スキルや仕事内容の話に入る前に、まず「向き不向き」を確認してください。
どれだけスキルを身につけても、仕事の本質が自分の性格と合わなければ、続けることが苦痛になるかも知れません。
向いている人の特徴
向いている人の特徴は、以下があげられます。


「なぜ?」を突き詰めるのが好きな人
データサイエンティストの仕事の大半は、答えが見えない問いに向き合い続けることです。「売上が落ちたのはなぜか」「この予測がズレた原因はどこか」そういった問いを、諦めずに掘り下げられる人が活躍します。
コードを書くのが好きな人よりも、「なぜそうなるのか」を考えるのが好きな人の方が、実は活躍しやすい職種です。
数字を見て「おかしい」と気づける人
データを分析するとき、正しいはずのデータに違和感を覚えることがあります。「この数字、集計ミスじゃないか」「この外れ値はシステムエラーかもしれない」こういった数値への嗅覚が、分析の質を大きく左右します。
あいまいな課題を言語化できる人
現場から来る相談は、たいていこんな形です。



なんか最近、売上が伸びてないんだよね…どうにかならない?
このあいまいな「どうにかならない?」を「顧客のリピート率が○%落ちている。原因は購入後の○○ステップにある」と具体的な問いに落とし込む、これがデータサイエンティストの最大の仕事であり、AIには今のところできない、人間にしかできないスキルです。
地道な作業を苦に感じない人
データサイエンティストの仕事時間のうち、80%以上はデータの収集・前処理・確認です。機械学習モデルの構築は全体の10〜20%にすぎないという調査結果(データサイエンスにおける80/20ルールの克服)もあります。
「かっこいい分析だけしたい」「AIモデルを作るのがメイン業務だと思っていた」という方は、実際の業務とのギャップに注意が必要です。
向いていない人の特徴
向いていない人の傾向は、以下の特徴があります。
- 指示された通りに進めるのが好きな人(DSは自分で問いを立てる仕事)
- 結果がすぐ出ないとモチベーションが下がる人(モデル構築は何度も失敗する前提)
- 数値や論理より感覚で動きたい人(経営陣への提案は根拠が求められる)



「向いていない」=「なれない」ではありません。学習を通じて後天的に身につく要素がほとんどです。
データサイエンティストのやりがいと大変なこと
「向いている・向いていない」の次に気になるのが、実際にこの仕事をしていて「楽しいのか」「大変なのか」という点だと思います。



正直に話します。
やりがいを感じる瞬間
まずは、やりがいを感じる瞬間について紹介します。
自分の分析が、経営判断を動かす瞬間
データサイエンティストの提案は、エンジニアやデザイナーと違い、「見える成果物」が出にくい仕事です。しかし、自分の分析をもとに経営会議で意思決定がなされ、それが実際のビジネス改善につながったとき、この達成感は他の職種では味わいにくいものです。
試行錯誤の末に、モデルの精度が跳ね上がる瞬間
何度も失敗を繰り返したモデルが「特徴量を工夫した途端に精度が大幅に改善する」このブレイクスルーの瞬間は、データサイエンティストならではの醍醐味です。パズルを解いたときの感覚に近いかもしれません。
「データのことで相談したい」と呼ばれるようになる
キャリアが進むにつれて、現場の担当者や他部署から「データのことで相談したい」と声がかかるようになります。専門家として頼りにされる感覚は、この仕事を続ける大きなモチベーションです。
大変なこと



次は、仕事をしていて大変だと感じることを素直に紹介します。
仕事の8割が地味な前処理
繰り返しになりますが、データサイエンティストの実務時間の大半はデータクリーニングです。「機械学習モデルを作る仕事」というイメージと、現実のギャップが一番大きいポイントです。
「学び続けないと陳腐化する」プレッシャー
AI・機械学習の世界は進化が速いのが特徴です。1〜2年前の知識が「古い手法」になることもあります。学習をやめた瞬間にキャッチアップが大変になるため、継続的なインプットが必須です。
成果が「見えにくい」ため、評価されにくい場合がある
分析の価値は直感的にわかりにくいため、ビジネス側との認識のズレが生じやすい職種でもあります。結果を数字で示す力、言語化して伝える力が、評価に直結します。
データサイエンティストに必要なスキル・知識
「データサイエンティストを目指すにしても、どんなスキル・知識を身につければいいの?」と疑問に思う方は、以下の3を覚えてください。
- ビジネス力:課題定義・プレゼン・コミュニケーション。分析結果を動かすところまでが仕事
- データサイエンス力:統計学・機械学習・数学。分析結果の正しさを自分で判断する土台
- データエンジニアリング力:Python・SQL・データ基盤。データを使える状態にする技術力
各スキルの詳細・習得ステップ・おすすめ資格については、以下の記事でくわしく解説しています。


データサイエンティストの年収・将来性
「データサイエンティストが良いのは分かったけど、年収と将来性はどうなんだろう」と考える人がほとんどです。以下では、データサイエンティストの年収・将来性について解説します。
平均年収
厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」によると、データサイエンティストの平均年収は約554万円です。(参照:職業情報提供サイトjobtag 厚生労働省)
日本の平均年収(国税庁調べ)が約460万円なので、全職種平均を約100万円上回る水準です。
経験年数によって年収の幅は大きく変わります。
| 経験年数 | 年収目安 |
|---|---|
| 未経験〜3年 | 400〜600万円 |
| 3〜7年 | 600〜900万円 |
| 7年以上(シニアDS) | 900万円〜 |
| フリーランス | 1,000万円超も現実的 |
フリーランスのデータサイエンティストは、月単価60〜100万円以上の案件も珍しくない水準です。
将来性
データサイエンティストの将来性は高い、と断言できます。理由は2つです。
ひとつは、DX推進によるデータ活用需要の拡大です。企業のデータは年々増え続けており、それを活用できる人材の不足は深刻化しています。
もうひとつは、AIが進化しても「問いを立てる仕事」は残るという点です。AIはデータと明確な指示があれば優秀ですが、「何を解くべき問題か」を定義することはまだ人間にしかできません。この能力こそがデータサイエンティストの核心であり、AIに代替されにくい部分です。



「AIにデータサイエンティストの仕事は奪われる」とよく言われますが、正確には「作業者は不要になり、課題解決者の需要は爆増する」です。


未経験からデータサイエンティストを目指す方法


未経験からデータサイエンティストを目指すルートは、主に3つあります。
ルート①:独学
書籍・オンライン講座・YouTubeなどを活用して独学するルートです。コストを抑えられる反面、実務レベルのスキルに到達するまでに最低2年以上かかるケースがほとんどです。
独学でありがちな失敗は「インプット過多・アウトプット不足」です。勉強した気になっても、実際のデータを使った経験がないと面接で通りません。
- Python基礎(pandas・NumPy・Matplotlib)
- 統計学の基礎
- 機械学習の基礎(scikit-learn)
- Kaggleでコンペ参加(実データで実践)
- ポートフォリオ作成


ルート②:関連職種からのキャリアチェンジ
データアナリスト・SQLエンジニア・業務システム担当者など、データに近い職種から段階的にシフトするルートです。
ビジネス知識や現場感覚をすでに持っているため、機械学習・統計のスキルを上乗せするだけで転換できるケースがあります。現職でデータを扱っている方は、このルートが最も自然です。


ルート③:スクールで体系的に学ぶ
独学の最大の問題は「実践経験がないこと」です。スクールを使う最大のメリットは、この実践不足をカバーできる点です。
ただし、スクールを選ぶ際は注意が必要です。「動画視聴で終わるスクール」と「実際のデータで実践できるスクール」では、転職後のパフォーマンスが全く違います。



当サイトのTechFrontier(テクフロ)は、業界初の実践型中心データサイエンス×Pythonスクールです。1ヶ月で基礎を終え、2ヶ月目からKaggle・SIGNATEの実際のコンペに参加します。
「他のスクールではタイタニックがゴールだけど、テクフロではタイタニックがスタートだった」という受講生の声が、この差を端的に表しています。
実際に、残業100時間超えの公務員だった方が7ヶ月で3社から内定を獲得、40代後半から半年で転職成功という事例も出ています。
「TechFrontier(テクフロ)が気になる」「他のスクールと比較したい」という場合は、以下の記事もご覧ください。




データサイエンティストの仕事内容|まとめ


本記事の内容をまとめます。
- データサイエンティストの本質は「問いを立て、データで解く」こと
- 仕事時間の80%は地味な前処理。モデル構築は全体の10〜20%
- 「なぜ?を掘り下げるのが好き」「曖昧な課題を言語化できる」人が向いている
- 平均年収は約554万円。経験を積むほど大きく伸びる
- AIが進化しても「問いを立てる・ビジネスに落とし込む」は人間の仕事
- 未経験から最短で目指すなら、実践経験を積める環境を選ぶことが最重要
「データサイエンティストは難しそう」と感じるのは、仕事への解像度がまだ低いからです。
本記事を読んで「面白そうだ」「自分に合うかもしれない」と思ったなら、次の一歩は早いほどいい結果になります。独学で2年かけるより、実践できる環境で6ヶ月動く方が、圧倒的に早く結果が出ます。
TechFrontier(テクフロ)は、誰でも受講できるわけではありません。公式LINE登録後に動画視聴と個別面談が必須です。
本気でデータサイエンティストを目指す方は、まず下記公式LINEにご登録ください。
データサイエンティストの仕事内容に関するよくある質問


データサイエンティストの仕事内容に関する質問も多くあるので、回答していきます。
データサイエンティストの年収はいくらですか?
厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」によると平均約554万円です。経験3〜7年で600〜900万円、シニアレベルで900万円以上、フリーランスでは1,000万円超も現実的な水準です。(参照:職業情報提供サイトjobtag 厚生労働省)
データサイエンティストに将来性はありますか?
高いです。DX推進でデータ活用需要は拡大しており、人材不足も続いています。AIが進化しても「問いを立てる・ビジネスに落とし込む」能力は人間の仕事として残るため、課題解決ができるデータサイエンティストの需要は増え続けます。
文系・未経験でもデータサイエンティストになれますか?
なれます。実際にTechFrontierでは、文系出身・完全未経験から転職に成功した受講生が多数います。重要なのは学歴・専攻ではなく、「実際のデータを使った実践経験をどれだけ積めるか」です。


データサイエンティストはやめとけと言われる理由はなんですか?
主な理由は以下のとおりです。
- 習得スキルの範囲が広く、入門ハードルが高い
- 仕事の大半が地味な前処理で、イメージとギャップがある
- 結果が数値で評価されるため、プレッシャーが大きい
- 継続的な学習が求められ、学習コストが高い
ただし、これらは「この仕事の本質を理解していれば乗り越えられる課題」でもあります。問いを立てることが好きで、地道な試行錯誤を楽しめる人にとっては、やりがいの大きい職種です。














